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統合医療とは

統合医療とは

 「統合医療」とは、近代西洋医学を中心として伝統医学や相補・代替医療を適宜合わせて行う医療のことをいいます。
 明治維新まで日本の医療は、和漢薬や鍼灸が中心でした。しかし明治政府は、これらを医療の本流から外し、近代西洋医学をわが国の医療とし、その後、健康保険制度の成立とともに、近代西洋医学のみの医療体系が出来上がりました。
 近代西洋医学の恩恵は図り知れません。感染症や急性で重篤な疾患に対して素晴らしい効果を示し、これまで助からなかった生命を救い、寿命の延長に大きく貢献しました。再生医学やゲノム解析を用いた診断技術は今後も期待される分野です。
 一方、癌、心臓・脳血管疾患、糖尿病、高血圧症などの生活習慣病や慢性疾患、また現代病といわれる、アトピー性皮膚炎、機能性胃腸症、花粉症、うつなどの増加のもとで、近代西洋医学の効果に限界を感じ始めた患者や医療従事者も少なくありません。
 人間には、本来「自然治癒力」とよばれる自分で自分を癒す力があります。その力を引き出す医療として、伝統医学や相補・代替医療が、いま、見直されてきているのです。
 そこで、近代西洋医学の利点と伝統医学や相補・代替医療の利点をあわせた医療を行うのが「統合医療」です。「統合医療」は21世紀の医療として、国内のみならず世界中で注目されています。

【統合医療とは】

  1. 近代西洋医学及び伝統医学や相補・代替医療従事者による共同医療(真のチーム医療)
  2. QOLの向上を目指し、患者一人ひとりに焦点をあてた患者中心の医療
  3. 身体、精神のみならず、人間を包括的に診る全人的な医療
  4. 治療だけでなく、疾病の予防や健康増進に寄与する医療
  5. 生まれてから死ぬまで一生をケアする包括的な医療
  6. 「尊厳ある死(Death with Dignity)」と、患者だけでなく残された遺族も満足できる
  7. 「良質な最期のとき(QOD:Quality of Dying and Death)」を迎えるための医療

統合医療のめざすこと

 「統合医療」の概念は幅広く、現在の日本の医療が抱える多くの問題を解決する手段としてその実現が望まれています。人間が人間を尊重し,その人自身の持っている治る力に働きかける医療は、現在あまりにも機械化しすぎた医療の根本を改める「エコ医療」(エコロジカルでエコノミカルな医療)でもあるのです。何よりも、現在大問題となっている医療費の増大を防ぐことが期待されています。
 また、超高齢社会である現代社会において、要介護年齢を先延ばしにし、元気な高齢者の比率を高めることにも「統合医療」は役立つことでしょう。
 統合医療を担う専門家たちは、国民に、健康食品やサプリメント、ハーブ・アロマなどについての正しい情報を提供し、健康生活の基本となる睡眠・運動・食事・休養などの正しい知識を伝えて、病気の予防、健康増進を図ることを目指しています。
高度経済成長を経て、現代人は、「人生に何を求め、何を心の拠り所とすべきか」を模索しています。これからは、「死」や「病気」に対する価値観も大きく変わることでしょう。そうしたことを含めて考え実践していく医療、それが「統合医療」です。

伝統医学、相補・代替医療の例

伝統医療 鍼灸 、漢方、アーユルヴェーダ 、ユナニ医学 、チベット医学 など
食事療法 サプリメント、健康食品、ハーブ、マクロビオティックス(玄米菜食)、ゲルソン療法 、断食療法など
徒手療法 指圧・マッサージ、柔道整復 、カイロプラクティック、アロマセラピー、オステオパシー、リフレクソロジー、タッチ療法など
エネルギー療法 ホメオパシー、フラワーレメディ、レイキ、ヨーガ、磁気療法、気功、太極拳、呼吸法など
心理療法 カウンセリング、催眠療法 、内歓療法、バイオフィードバック、リフレクゼーション法 、瞑想、祈祷療法 、誘導イメージ療法 、芸術療法 、音楽療法 、ダンス療法 、ユーモア療法など
その他 療法、オゾン療法、森林セラピーなど

統合医療の実践

「統合医療」の実践には、真のチーム医療が求められます。近代西洋医学的所見・治療およびマネジメントを担う医師、患者のトータルコーディネートを行う看護師、管理栄養士、心理療法士、運動療法士、伝統医学や相補・代替医療の専門家などがチームとなって、その患者さんの状態に応じた治療方法を選択するお手伝いをし、最適な手段を提供していきます。「統合医療」はそれぞれの専門家が責任と使命を認識し、互いに敬意を払い対等な立場で行われることを理想とします。

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